【配送×登山】 宅配を快適にする配送ウェア

目次

配送業(宅配やフードデリバリー、企業配など)での快適な服装を登山から学ぶ

軽貨物の学校を経営しております「ごーしん」です。私自身多くの宅配や食品配送のお仕事に携わり、雨の日も風の日も容赦ない荷物量に圧倒されながら配達をこなしてきました。夏の暑い日から真冬の氷点下の日まで、配送の仕事は極限状態を経験します。そんな配送業に更に過酷な環境で活動する登山ウェアが最適である事をご紹介し、「レイヤリング」という登山の重ね着の考え方を解説していきます。また筆者が150万円以上投資した登山アイテムの中から、最適なウェア類をご紹介していきます。

大雨、強風、落雷、大雪を想定した登山

登山での服装というものは、生死を左右するほど重要なアイテムになります。2,000メートルを超し、森林限界を超え稜線に繰り出せば強風に晒されます。真夏に低体温症で遭難する方もいます。山の天気は変わりやすく、急な嵐や突風も珍しくありません。

低地や樹林帯での服装は「ベースレイヤー」のみでも汗をかきます。100メートル高度を上げると0.7度気温が下り、1,000メートルで7度の気温低下となります。3,000メートル地点と地上では実に21度の温度差があります。こういった環境の変化に対応するべく、「ミドルレイヤー」や「アウターレイヤー」を準備し使い分ける事で、快適な登山を手に入れる事ができます。

登山の「レイヤリング」を宅配に活かす

「ベースレイヤー」

まずベースレイヤーから装備していきます。アウターに比べて地味な気がしてしまいますが、インナーのベースレイヤーこそ快適さを手に入れる最重要ポイントになりますので、ここをしっかり抑えることにより、宅配のお仕事が真冬でも快適になります。

1、メッシュのドライレイヤー

このメッシュのおかげで発汗した汗を上層レイヤー(体の外)へ運んでくれます。汗をかいても常に肌触りはサラサラしておりべたつきません。配送業には目からウロコのレイヤーになります。

 

finetrack ドライレイヤーベーシック

非常に軽量で身につけている感覚がないくらいです。夏場はこのレイヤーまで脱いで歩くことも可能です。ミレーはちょっとまずいかな。。。

メンズ

レディース

millet ドライナミックメッシュ

素肌への接触が少なく汗をしっかり上層へ運びます。あまり小さいサイズを購入すると少し息苦しくなるので気をつけてください。

レディース

2、メリノウール

mont-bell スーパーメリノウールEXP.ラウンドネックシャツ

メリノウールがないと始まらないといっても過言ではありません。メリノウールが登山最強のベースレイヤーである理由は高い保温性と防臭性にあります。メッシュから上がってきた汗をメリノウールで吸収、水分を含んでも空気層は変わらず保温してくれます。そしてその上部に着るポリエステルによって汗は気化されていくという仕組みです。上下をメリノウールで揃えましょう。

レディース

3、ポリエステル

patagonia キャプリーンミッドウェイトクルー

メリノウールから上がってきた水分を吸収し気化する事で、体内で発生した汗を効率的に放出します。ポリテステルはその他のメリットとして洗濯に強く耐久性が高い点があります。3,000メートル級の雪山では気温が-28°Cになる事もあります。寒がりな方はキャプリーン3を2枚重ねで着ることもアリです。

パタゴニア公式 

「ミドルレイヤー」

ベースレイヤーだけでは寒い事が多い冬季はミドルレイヤーで温度調節をします。フリースやアクティブインサレーションを選択後、その上に薄手のダウンで保温をします。

1、アクティブインサレーション

アークテリクス アトムLTフーディー

アクティブインサレーションという単語をご存知でしょうか。合成素材で出来ており、伸縮性があるため動きやすい。薄い順にSL,LT,ARと別れており、LTが1番活躍期間が長いとの事です。とにかく適度に暖かいし動きやすく軽い。脇の下には蒸れ防止の生地があてがわれており、登山ウェアの計算し尽くされた感がすごい。

2、ライトダウン

マムート Meron Light In Javket AF Men

保温性はダウンが1番です。その中でも高級で高性能なダウンは、FP(フィルパワー)が700を超えてくるものとなります。マムートのメロンライトインジャケットは850FPもの高級羽毛を使用しており、なお軽量化に成功していて、たったの230gです。ポケットを裏返し、その中にダウン全体をコンパクトに収納可能。暑くなってきたら小さくまとめて収納可能です。

「アウターレイヤー」

アウターレイヤーは1番外側のレイヤーで暴風性能、防雨性能が非常に重要になります。宅配向けのウェアとしてはとても軽量なレインウェアが適しています。

1、レインウェア

mont-bell ストームクルーザージャケット

 

大雨でも全く内部に雨が入って来ない上に、内部の汗むれもほとんど感じない。そして重さが驚愕の254g 。軽すぎてびっくりします。装備していることを忘れてしまうくらい自然な着心地です。上下で揃えると怖いもの無し。雨天がむしろ楽しみになります。

2、ハードシェル

雨風から体を守る最後の砦。レインウェアの防水性、透湿性を備えた上に防風性と防雪性を重視してデザインされています。雪の降る地域や気温の低い地域で大活躍間違いなしのアウターになります。ゴアテックスを使用していると価格が高くなる傾向があり、2レイヤーと3レイヤーでも変わってきます。2レイヤーの構造は(表地、防水膜)、3レイヤーは(表地、防水膜、裏地)となっており3レイヤーが主流となります。2レイヤーは軽さが魅力的。また熱気を逃すためのベンチレーションの有無が重要で、脇の下あたりにジッパーがついているタイプがおすすめです。

マムート ハードシェルジャケット アヤコプロハードシェル アジアンフィット

まとめ

仕事で着る服装こそ投資する価値があると筆者は考えています。楽しくない状況をいかに楽しむか、そして快適に過ごすかという事です。配送の仕事が楽しくなるような仕組みが登山ウェアにはたくさんあります。そんな登山の楽しみを配送ドライバーにも知っていただきたい。とにかく最初はベースレイヤーが大切。メリノウールを知ってしまうと離れられなくなります。そしてミドルウェアは会社の制服を着なければならない方もいらっしゃるかもしれませんが、アウター、特にレインウェアは1番楽しめるポイントなのではないでしょうか。是非皆山の配送ライフを楽しい時間に変えていきましょう。

配送×登山のレイヤリング動画はこちら